2023年5月10日【内閣委員会】で、
小倉大臣に『DV防止法改正案~必要なことは女性の雇用改善』について追及しました。
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大西委員長 質疑に入るに先立ち、大石委員に申し上げます。
大石委員におかれましては、度々質疑時間を超過しておりますので、特に時間厳守をお願いをしたいと思います。
次に、大石あきこ君。
大石 れいわ新選組、大石あきこです。
DV防止法改正について。
この法律は必要なものですし、改正によって改善されている点はあります。
しかし、本日の与党、自民、公明の質疑を聞いていて、やはり、この日本社会はなぜDVが起きているか、
DV被害者の女性が配偶者に暴力を受けて八割が逃げることができないままにされているか、この問題に全く肉薄していない。
そして、いかに行政対応が不十分か、ここに肉薄しておりません。
本日の公明党の委員の質疑の中で、このようにおっしゃっています。
地元でDV被害の相談の担当者と懇談した、被害者の心の声をどれだけ引き出せるか、書面にできるか、
相談員のスキルと経験が問題解決のキーになると痛感したと。
これは、一見まともなことを言っています。
そのとおりなんです。
しかし、そこで公明党の方が大臣に聞いた質問は、相談員の研修の更なる充実はあるかでした。
これが国会議員しぐさというんです。
ほんまに現場でちゃんと聞き取りしましたか。
この社会問題、御存じですか。
DVの相談員、婦人相談員とか女性相談員と、さっき名前も出てきました。
その方の多くは非正規雇用の女性です。
3月9日の朝日新聞。
もう限界だ、広島県内の自治体で婦人相談員の仕事を約8年間続けてきた54歳女性。
2021年春、退職を決意した。
DVに苦しむ女性を支援する仕事に使命を感じていたが、非正規の待遇の悪さに追い詰められた。
月14万円余りの給料から税金や家賃、光熱費などを引くと、手元にほとんど残らない。
夜はファミレスやホテルで清掃の仕事をし、週末もバイトを入れた、相談員の仕事を続けるためだったと話す。
この記事によると、この相談員の方御自身もDV被害者だった、だから続けたかったとあります。
これが日本の縮図じゃないですか。
経済的格差、社会的地位の格差がDVをつくり、DVから抜け出すための大事な相談員の仕事も、
相変わらず不安定な雇用で、女性にやらせている。
何という皮肉ですか。
でも、これはよく知られている問題です。
いわば、このような問題、大きな象がこの部屋にいるのに、誰も目を向けず、象が見えないふりをして、
違うところをついて、法律がよくなった、でも研修は充実せよ、充実しますと、
そのように貴族たちが議論しているのはおかしいじゃないですか。
維新や立憲もそうです。
まあ、そう言われたら心外だと思うんですよ。
ここにいる人たちの多くが、自分は被害を受けた女性に寄り添っている、温情的だと思っていると思います。
一生懸命議論していると思っているでしょう。
でも、違うんじゃないでしょうか。
非正規雇用に置き換えていったのが維新ですし、そういう流れと闘うのをやめたのが立憲じゃないですか。
20年の総務省の調査では、非正規公務員の4分の3を女性が占めています。
思いやりよりも、女性の正規雇用を増やしてください。
行政に伺います。大臣に伺います。
お金がないという、緊縮財政を引きずって、行政の対応は足りていません。
必要な措置を講じないといけない。
それはDV防止のために必要なんです。
大事な相談員を正規雇用にする予定は、ビジョンはありますか。
大臣にお伺いします。
小倉大臣 御指摘の婦人相談員は、婦人保護事業の重要な担い手でありまして、
可能な限り多くの市区に配置されることが望ましいと考えております。
そのため、厚生労働省におきまして、人材確保と定着が図られるよう、令和5年度予算において、
技能や経験に応じた更なる処遇改善の実施、セミナーや研修会の開催などの採用活動等に必要な費用の補助を盛り込んだところであります。
厚生労働省におきましては、これまでも、全国会議等の場におきまして未設置市区に対し早急な配置をお願いしているところでありまして、
こうした補助事業の活用を含め、引き続き自治体と連携をし、婦人相談員の配置促進に努めていただくものと期待しておりますし、
内閣府といたしましても、こうした、厚生労働省と連携をいたしまして、婦人相談員の更なる処遇改善に努めてまいりたいと考えております。
大西委員長 申合せの時間が経過しております。
御協力をお願いします。
大石 まとめますね。
DVの核心は、支配を生む経済格差や……(発言する者あり)
さっき、有志の会はもう一問やっていたじゃないですか。
大西委員長 質疑を終了してください。
大石 さっき、有志の会、質問時間を終了して、一問質問をしていましたよ。
非正規雇用の撤廃を訴えて、終わります。
※衆議院、内閣委員会 会議録より転載。大石あきこ事務所にて編集
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